防風通聖散は飲み続けると痩せる効果あり？肝臓に悪い？副作用も解説！

「防風通聖散を飲み続けると痩せられる？ダイエットの効果や危険性も知りたい！」

 

防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）は肥満が気になる人や便秘気味の人におすすめとされている漢方薬です。

特に、お腹周りの皮下脂肪に効果的と言われているため、肥満が気になっている人は「防風通聖散を飲み続けると本当に痩せられるのだろうか」と疑問に思う人もいるでしょう。

 

それに、飲み続けることでどんなダイエット効果や危険性があるのかも知っておきたいところです。

 

• 防風通聖散を飲むと痩せられるって本当？
• 防風通聖散のダイエット効果ってなに？
• 防風通聖散に危険性はないの？

 

など、知りたいことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、防風通聖散を飲み続けると本当に痩せるのかどうかについて、詳しく取り上げていきます。

 

また、防風通聖散のダイエット効果や、服用する際の危険性についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

 

防風通聖散を飲み続けると痩せる？ダイエット成功の効果や仕組みとは？

 

防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）を飲み続けると、どのような効果があり痩せるのでしょうか。

ここでは、防風通聖散を飲み続けることで得られる効果や、痩せる仕組みなど以下の内容をお話ししていきます。

 

 

「防風通聖散は飲み続けるといいみたいだよ」と聞いても、実際にどんな漢方なのかを分かっていないと、飲み続ける前にやめてしまう人も少なくありません。

 

漢方薬は「ゆっくり効いてくる」と言われています。

つまり、継続して飲み続けることで体質を改善するため、効果を感じるまでに時間がかかるのです。

 

効果がでるまでの期間
漢方薬は一般的に、即効性はないといわれています。
慢性の病気の場合、少なくとも3ヶ月間は飲み続ける必要があります。
症状が治った場合でも、漢方薬の服用をやめてしまうと、再び元の状態に戻ることがあります。

引用：健達ねっと

 

でも、そのことを知らないと「効果がなかった」と途中で飲むのをやめてしまう可能性もありますよね。

やはり、防風通聖散のような漢方の効果を最大に引き出すには、その特徴を知っておくことが必要なのです。

 

そこでここでは、防風通聖散の肥満症への効果や痩せる仕組みを詳しく取り上げていきますので、すでに飲んでいる人もこれから飲む人も、ぜひ参考にしてみてください。

 

防風通聖散による肥満症の効果！ダイエットは成功できる？

 

防風通聖散は、飲み続けることで肥満症の解消やダイエットへの高い効果が期待できます。

それは、防風通聖散に含まれる18種類の生薬の働きによるものです。

 

たとえば、18種類の中に含まれている麻黄（マオウ）や山梔子（サンシシ）は、脂肪細胞を活性化させて燃焼効果を上げます。

つまり、お腹の皮下脂肪を減らしたり、脂肪の吸収を抑えたりするのです。

 

また、大黄（ダイオウ）や芒硝（ボウショウ）は腸の働きをよくして便秘を改善し、脂質を便と一緒に体外へ排出します。

そして、他の生薬もそれぞれの効能を発揮し、肥満症の解消やダイエットへの効果を実感させてくれるのです。

 

ただし、体質が合っていなければ防風通聖散の効果は発揮されず、副作用を発症することになりかねません。

そのため、自分の体質が防風通聖散に合っているのかを見極めることが重要です。

 

防風通聖散は、ぽっちゃりした体型なうえ、食欲旺盛、ついつい食べ過ぎてしまったり、すぐお腹がすくので間食してしまうため、肥満症になっている方におすすめの漢方薬です。
体力がなく弱々しく、抵抗力も弱い人は「虚証（キョショウ）」と判断され、反対に体力があり、抵抗力の強い人のことは「実証（ジッショウ）」となります。
「実証」の人は、濃い味や脂っこい食品、辛いものを好み、お酒が好きで、暑がりで冬でも冷たいものをよく飲みます。また、ぽっちゃりした体型で、風邪などをひくことがあまりなく、肌つやがよく、声が大きいというようにエネルギーがあふれて見えます。
しかし、便秘がちで、お腹まわりに脂肪がついているのが特徴です。
これらのことからも防風通聖散は、「実証（ジッショウ）」の人におすすめの漢方薬です。

引用：「防風通聖散」は「実証」タイプの方におすすめ

 

防風通聖散を飲み続けると痩せる仕組み

 

防風通聖散は、服用を続けることで徐々に痩せやすい体質に改善していきます。

そのため、痩せる効果を実感するには最低でも1カ月は必要であり、短時間で結果が出るような薬ではありません。

 

防風通聖散の痩せる仕組みは、おもに以下の4つです。

 

 

これらの仕組みを通して、服用する者の体を痩せやすい体質へと改善していくのが防風通聖散です。

そのため、防風通聖散は一過性のダイエットとは違い、体質を改善することで痩せやすい体を持続させることが期待できます。

 

防風通聖散でダイエットを成功するための効果的な飲み方

 

防風通聖散のダイエットのための効果的な飲み方として、以下の2つが推奨されます。

 

 

この飲み方の重要性は、防風通聖散が医師に処方されたものであっても、市販品であっても変わりません。

これは、防風通聖散はあくまでも脂肪の燃焼や排便をサポートし、痩せやすい体質に改善していくものだからです。

 

そのため、太りやすい食事をしたりカロリーを消費しなかったりすると、防風通聖散を飲み続けてもダイエット効果は期待できないでしょう。

どのような食事や運動が効果的かは、別の章で詳しく取り上げていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

防風通聖散の効果を感じるために必要な服用期間

 

結論からいえば、防風通聖散の効果を感じるためには、最低でも1カ月前後は必要といえます。

なぜなら、漢方薬である防風通聖散は即効性を期待できる薬ではなく、飲み続けて体の内側から変えていくことで効果を得られるからです。

 

そのうえ、体質には個人差もあるため、効果を感じるまでに1カ月以上かかる人もいます。

ですので、1カ月飲み続けても効果を感じない場合でも、もうしばらく飲み続けてみることをおすすめします。

 

とはいえ、いつまでたってもまったく効果が感じられない場合は、一旦服用を中止して医師に相談しましょう。

防風通聖散は深刻な副作用を発症することもあるため、自己判断は危険なためです。

 

また、こちらの記事では「防風通聖散のおすすめ15選」をご紹介しているので、購入する商品が迷った時は、ぜひ参考にしてみてください！

→防風通聖散のおすすめ15選！市販やドラッグストアのおすすめを比較！

 

防風通聖散を飲み続けるとどんな効果が？寝る前など効果的な飲み方も紹介

 

防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）がどんな効果のある薬なのかがわかれば、安心して飲み続けることができますよね。

そこでまずは、防風通聖散とはどんな薬なのか、基本的な効果や正しい飲み方について以下の内容を解説していきます。

 

 

防風通聖散をダイエットの目的だけで飲んでいる人も少なくありませんが、防風通聖散はそもそもの体質を改善する効果もあるため、ダイエット以外にも期待ができます。

 

太りやすい体質を根本から改善できれば、痩せた後は太りにくい体質に変えることができ、体型を維持することもできるんです。

防風通聖散についてより詳しく知ることで、納得しながら飲み続けることができますよ。

 

では、防風通聖散の効果や飲み方、合う人合わない人についてそれぞれに詳しく見ていきましょう。

 

防風通聖散を飲み続けると得られる効果・効能

 

防風通聖散は、18種類の生薬の働きによって、ダイエットの効果が期待できる漢方薬です。

特に、お腹まわりの皮下脂肪を落とす効果が高いとされています。

 

具体的にいうと、防風通聖散の効果・効能はおもに以下に示す7つです。

 

 

この中でも、1〜3番、そして5番のむくみ改善の効果・効能がダイエットに有効とされています。

ただし、防風通聖散は漢方薬のため即効性はなく、1カ月以上服用することで徐々に効果が実感できるように処方されている薬です。

 

そのため、すぐにダイエットできる薬ではないことを意識しておく必要があります。

 

防風通聖散に含まれる生薬の種類

 

防風通聖散には18種類の生薬が含まれています。

それぞれの生薬の成分と作用は、以下に示す通りです。

 

 

これらの生薬の中でも、特に麻黄、甘草、山梔子、大黄、芒硝の5つが、ダイエットするのに重要な役割をしています。

というのも、これら5つの生薬は、脂肪の燃焼や便秘の解消に役立っているからです。

 

ただし、防風通聖散に含まれる生薬の中には、体に合っていないと危険な副作用を及ぼすものもあります。

起こり得る副作用については別の章で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

防風通聖散の効果的な飲み方！寝る前など空腹時がおすすめ！

 

防風通聖散の正しい飲み方を知ることは、とても大切といえます。

なぜなら、正しく飲むことで防風通聖散のもつ効果・効能が十全に発揮できるからです。

 

防風通聖散の正しい飲み方のポイントがこちらです。

 

 

空腹時に服用すること

 

1つ目のポイントである「空腹時での服用」は、防風通聖散だけではなく、すべての漢方薬に共通しています。

なぜなら、漢方薬は余分な消化活動のない空腹時の方が、腸に吸収されやすいとされているからです。

 

基本として、食前（食事の30分ほど前）、または食間（食事をしてから2時間以上たってから）に服用します。

とはいえ、食前や食間はつい飲み忘れることもありますよね。

 

防風通聖散などの漢方薬は飲み続けることがとても大切ですが、「飲み忘れることが多くなって飲むのをやめた」という人も少なくありません。

これを防ぐためには、飲むタイミングを習慣化してリズムを作りましょう。

 

たとえば、起床後や寝る前に飲むなど、自分がルーティーンにしやすいタイミングを決めれば習慣化しやすいので、おすすめです。

 

 

ただし、胃の調子がよくなくてあまり食欲がない場合には、食事をしてすぐに服用してもかまいません。

これは、食後に服用したほうが胃への負担が少なくて済むためです。

 

適量を1日2～3回飲むこと（製品によって決められている）

 

2つ目のポイントの「適量を1日2〜3回飲む」は、防風通聖散の性質に理由があります。

というのも、防風通聖散は飲めば飲むだけ効果が高まるものではなく、過剰摂取は副作用の発症を高めることがあるためです。

 

そのため、飲み忘れたからといって、まとめて一気に服用することは避けましょう。

 

粉末の場合はお湯に溶かしてゆっくりと飲む

 

3つ目のポイントは、防風通聖散はお湯に溶かして飲むことで、薬を吸収するまでの体内の負担が軽減されることが理由です。

 

ですので、粉末の防風通聖散を服用するなら、必ずお湯に溶かしてゆっくりと飲みましょう。

お茶やジュース、牛乳などで飲むと、薬の吸収や効果に影響することがあるのでおすすめできません。

 

以上の3つのポイントを守ることで、防風通聖散のダイエットに対する大きな効果・効能を期待できます。

 

防風通聖散の服用が適している・合いやすい人

 

防風通聖散の服用が適している人や合いやすい人は、2週間ほど飲み続けると効果を実感できるようになります。

特に、漢方でいうところの「実証」体質の人は、防風通聖散の効果が実感しやすい傾向があるのです。

 

具体的にあげると、実証体質の人にはおもに以下のような特徴があります。

 

 

一言でいうと、太鼓腹で便秘傾向のある人です。

また、虫垂炎、腎疾患、糖尿病、動脈硬化などにかかりやすいのも特徴といえます。

 

ちなみに、漢方でいう「証」とは、漢方薬を処方するための目安となる考え方です。

個々人の体質とかかりやすい病気の傾向により、実証や虚証、熱証や寒証、または表証や裏証などに分類されています。

 

参考：【3分でわかる漢方入門】体質の傾向「証」を知って自分の体に合った養生を

 

防風通聖散の服用が適していない・合わない人

 

防風通聖散の服用が適していない、合わない人は、1カ月以上飲み続けても効果が実感できません。

それどころか、深刻な副作用を引き起こす場合が多いので注意が必要です。

 

おもな副作用には、発疹、発赤、かゆみ、めまい、発汗、動悸、むくみ、頭痛などがあります。

また、吐き気、食欲不振、胃の不快感、激しい痛みを伴う下痢を引き起こす場合も多いのです。

 

このような症状を引き起こす人は、漢方でいうところの「虚証」体質の人であり、防風通聖散が適していないとされています。

具体的にいうと、虚証とはおもに以下のような特徴をもつ体質です。

 

 

このような特徴に心当たりのある人は、防風通聖散を飲むのを控えるほうがよいでしょう。

それに、以下のような状態の人も、防風通聖散の服用を避けるべきとされています。

 

 

詳しくいうと、妊婦や妊娠の可能性のある人は、流産や早期出産のリスクが高まるので非常に危険なのです。

流産や早期出産は、防風通聖散に含まれる大黄（ダイオウ）と芒硝（ボウショウ）がおもな原因とされています。

 

実は、これらの生薬により、子宮収縮作用と骨盤内臓器の充血作用により引き起こされる可能性があります。

 

便秘薬には防風通聖散が処方されていることが多いため、妊娠中に便秘薬を使用する場合は特に注意をしましょう。

参考：妊婦への投与に注意が必要な漢方薬

 

また、防風通聖散は、母乳を通して乳児に影響を及ぼすリスクが高いともされています。

その影響により、乳児は下痢を起こしやすくなる場合があるため、授乳中の人は防風通聖散の服用を避けましょう。

 

なお、高齢者の場合は老化によって腎機能や肝機能などが低下しているため、防風通聖散を代謝する能力が衰え、副作用が起こりやすいのです。

特に、消化器症状、自律神経症状などが顕著に現れます。

 

どうしても防風通聖散を服用したい場合は、日頃の体調や症状に注意し、変化があった場合にはすぐに医師に相談しましょう。

 

一方、小児の場合はまだ薬を分解したり排泄したりする力が弱いため、防風通聖散の影響を受けやすい状態にあります。

ですので、市販されている製品の中には小児に対応しているものもありますが、必ず決められた量を守りましょう。

 

参考までに、はちみつを混ぜたりオブラートに包んだりなど工夫をすると、小児が飲みやすくなりますよ。

 

そして、胃腸に疾患がある人が防風通聖散を服用すると起こりやすいのが、食欲不振や胃もたれ、下痢などです。

そのため、もし服用する場合は、食前や食感ではなく食後に飲むようにします。

 

以上のように、防風通聖散が適していないのにどうしても服用したい場合は、事前に医師に相談することがおすすめです。

防風通聖散の副作用は？長期間飲み続けると肝臓に悪い？身体への危険性

 

ここでは、防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）を長期間飲み続けた場合に起こりがちな、身体への危険性や副作用について取り上げていきます。

 

 

防風通聖散の身体への危険性や副作用について知っておけば、いざというときに適切な対処が可能です。

では、防風通聖散を飲み続けた場合の危険性や副作用にどのようなものがあるのかを、具体的に見ていきましょう。

 

防風通聖散の副作用①：軟便・下痢・吐き気などの症状

 

防風通聖散を長期間飲み続けると、軟便や下痢、吐き気などが発症する場合があります。

これは、防風通聖散を飲むことによって、「腸間膜静脈硬化症」のような症状が引き起こされることがあるためです。

 

腸間膜静脈硬化症（(ちょうかんまくじょうみゃくこうかしょう）は、大腸壁内から腸間膜の静脈に生じた石灰化によって、腸管の血流が阻害されます。

それにより、軟便や下痢、吐き気がもよおされるのです。

 

腸間膜静脈硬化症に似た症状は、芍薬（シャクヤク）や大黄（ダイオウ）などの生薬により引き起こされます。

しかし、そもそも防風通聖散は強い下剤作用が期待できる薬のため、下痢の症状は好転反応だとも考えられるのです。

 

そのため、もし服用しているうちに下痢の症状が治まり、痩せている効果を実感できるなら、好転反応と考えてよいでしょう。

その場合は、防風通聖散に体質が合っていることになるため、長期間飲み続けても問題はありません。

 

一方、いつまでも下痢が治まらなかったり、下痢の症状がひどい場合は注意が必要です。

防風通聖散が体質に合っていない可能性が高いため、医師に相談することをおすすめします。

 

防風通聖散の副作用②：頭痛・発熱など間質性肺炎のような症状

 

防風通聖散を長期間飲み続けると、頭痛や発熱、それに空咳や息苦しさなど間質性肺炎のような症状を呈することがあります。

このような症状は、肝硬変や肝がん、あるいはインターフェロン製剤投与中の人が防風通聖散を服用すると発症しがちです。

 

間質性肺炎のような症状は、防風通聖散に含まれる生薬の黄芩（オウゴン）や甘草（カンゾウ）が原因となることが多いとされています。

そして、この症状は適切に処置をしないと死亡する場合があるため非常に危険です。

 

胸部X線検査や副腎皮質ホルモン剤の投与、場合によっては人工呼吸器の設置などが必要になることもあります。

間質性肺炎のような症状を感じたら、服用を中止して早急に医師に相談して下さい。

 

防風通聖散の副作用③：肝機能障害のような症状

 

防風通聖散を長期間飲み続けると、肝機能障害のような症状が引き起こされることがあります。

肝機能障害のような症状は、倦怠感・食欲不振・吐き気・発熱・発疹・かゆみ・黄疸・褐色尿などです。

 

これは、おもに防風通聖散に含まれる黄芩（オウゴン）や生姜（ショウキョウ）、甘草（カンゾウ）によって引き起こされます。

いずれにしても、肝機能障害のような症状を感じたら服用を中止し、医師に相談する必要があるでしょう。

 

防風通聖散の副作用④：その他の副作用

 

防風通聖散の副作用はまだ他にもあります。

次のような症状が出たときも、副作用の可能性を考えてみた方がいいでしょう。

 

 

防風通聖散は便秘を改善する効果があるのですが、体質によっては逆に便秘が悪化したり下痢になってしまったりする人もいます。

便秘や下痢を繰り返すことで腹痛症状が出ることもあるでしょう。

 

さらに手足のだるさ、しびれ、筋肉痛、つっぱったような感覚など、体を動かすときに違和感を抱く副作用も多いのが特徴です。

動悸や立ち上がった瞬間のめまい、不眠の人が服用を注意すると治まるケースもあります。

 

防風通聖散の副作用は、基本的に飲み続けている限りは続きますので、安静にしても治まらないときは副作用を疑った方がいいでしょう。

持病がある人や他の薬を飲んでいる人は、特に体調の変化には注意してください。

 

甘草の過剰摂取による偽アルドステロン症

 

防風通聖散を長期間飲み続けると、偽アルドステロン症を引き起こす場合があります。

アルドステロンとは、体内で分泌されて血圧を上昇させる働きのあるホルモンのことです。

 

そして偽アルドステロン症とは、アルドステロンが分泌されていないにも関わらず、血圧が上昇する症状のことをいいます。

原因は防風通聖散に含まれる生薬である甘草（カンゾウ）の過剰摂取です。

 

しかし、普通に防風通聖散を服用しているだけでは、甘草が過剰に摂取されることはありません。

たとえば、甘草の過剰摂取は、かぜ薬や胃腸薬などを併用することで引き起こされます。

 

というのも、通常、かぜ薬や胃腸薬には甘草の成分が含まれていることが多いからです。

そのため、防風通聖散と併用することで、甘草の過剰摂取になってしまうことがあります。

 

起こり得る症状は、手足のしびれ・こわばり・だるさ・つっぱり感・むくみ・筋肉痛・こむら返り・脱力感などです。

重症化すると 筋力低下が進行して歩行困難になる場合もあるため、早急に医師に診てもらいましょう。

 

他の漢方との飲み合わせによる危険性

 

防風通聖散には、他の漢方との飲み合わせで危険性が高まる場合があります。

というのも、防風通聖散を含む漢方には、同じ生薬が使われていることが多いためです。

 

そのために、他の漢方との飲み合せにより生薬が過剰摂取され、さまざまな副作用を発症します。

以下に、防風通聖散に含まれていて、過剰に摂取すると副作用を起こしやすい生薬とその症状を記すので、参考にしてみて下さい。

 

麻黄（マオウ）の過剰摂取による副作用

 

麻黄（マオウ）を過剰に摂取すると、エフィドリンの成分が交感神経を異常に刺激します。

その結果、不眠・めまい・耳鳴り・頭痛・発汗過多・頻脈・動悸・食欲不振・みぞおちの痛みなどが引き起こされるのです。

 

心疾患や甲状腺疾患などを持っている人は、特に注意しなければなりません。

 

甘草（カンゾウ）の過剰摂取による副作用

 

甘草を過剰に摂取すると、偽アルドステロン症や低カリウム血症、ミオパチーを発症しやすくなります。

偽アルドステロン症については前章で詳しく取り上げていますので、参考にしてください。

 

低カリウム血症とは、血液中のカリウム濃度が非常に低くなる状態のことです。

その症状には、手足の脱力感やだるさ、こわばり、そして筋肉痛や麻痺、不整脈などがあります。

 

また、ミオパチーとは、低カリウム血症によって引き起こされる深刻な障害のことです。

放っておくと、筋肉に力が入らなくなる症状が次第にひどくなり、心筋や消化管、腎臓にまで影響を及ぼします。

 

大黄（ダイオウ）の過剰摂取による副作用

 

大黄を過剰に摂取すると、大腸が異常に刺激されてひどい下痢を起こしやすくなります。

そのうえ、腸の運動機能を弱めてしまい、大腸の粘膜に色素が沈着して黒ずんでしまうこともあるのです。

 

結果として、早産や流産のリスクを高めることにもつながるので注意しましょう。

 

防風通聖散が肝臓に悪いって本当？副作用で重症化した実例はある？

 

防風通聖散を服用すると、肝臓に悪い影響を与えてしまう可能性があると言われています。

なぜなら、防風通聖散の生薬によって肝臓が炎症を起こすことがあるからです。

 

肝機能の数値に異常が出てしまうことを「薬剤性肝機能障害（肝機能異常）」と言います。

ただし、肝機能障害が起こるかどうかは、その人の体質や体調によることが多いです。

 

つまり、防風通聖散の副作用は誰でも起こり得る話なんです。

とくに初めて防風通聖散を服用する人は、事前に健康診断などで肝機能の数値をしっかり確認しておくことが大切になります。

 

とはいえ、防風通聖散がどの程度肝臓に悪い影響を与えるかは明らかになっていません。

と言うのも、防風通聖散の肝臓への影響に関しては様々なデータが公表されており、中には「良い影響を及ぼす」という意見もあるんです。

 

防風通聖散は肝臓に悪いとは断言できない！良い影響がある場合も

 

エーザイ株式会社が行った酸化ストレスと肝研究会によると、防風通聖散が肝機能障害を改善したことがわかっています。

 

【結語】防風通聖散はインスリン抵抗性およびＮＡＦＬＤの肝障害を改善する効果があることが明らかとなった。今後、ＮＡＦＬＤに対して効果が期待できる薬剤であると考えられた。

引用：エーザイ株式会社

 

肥満になるとインスリン抵抗性を高めてしまうため、インスリンの効きが弱くなり糖尿病を発症します。

だからこそ、肥満改善に効果があるとされる防風通聖散によって、インスリン抵抗性が正常値まで下がるというのは不思議な話ではありません。

 

また、非アルコール性脂肪性肝障害（NAFLD）についても、防風通聖散が内臓脂肪を減少させて脂肪肝の状態を改善させるという関連性は十分考えられます。

このように、肝臓に良い影響を与えることもあるようですね。

 

これらのことから、長期的な服用は肝臓の数値などを見ながら総合的に判断することが、ポイントになるのではないでしょうか。

 

　防風通聖散の副作用で肝臓に悪い影響が出たと考えられる実例

 

たとえ良い効果をもたらすと言っても、それ以上に副作用は怖いものですよね。

実際に、防風通聖散の副作用による症状だと考えられている実例をいくつかご紹介していきます。

 

35歳の男性が防風通聖散を10ヶ月間服用し緊急入院。入院の3ヶ月前に初めて肝機能異常が出る。入院6週間前にかかりつけ医による診断を受け肝機能異常について確認していたが、他の薬と一緒に防風通聖散を飲み続けていた。入院1週間前には黄疸・皮膚掻痒感が出て入院。入院の数日前には防風通聖散の服用はやめていたが、入院後に昏睡状態となり劇症化。

引用：J-STAGE

37歳の女性が防風通聖散を服用。服用開始から2ヶ月後に黄疸症状で病院を受診し、肝機能異常を認めて入院となった。検査の結果、急性肝炎であることが判明。原因はトウキ・センキュウ・ハッカの成分による薬物性の肝障害であった。

引用：J-STAGE

 

実例一人目の男性のケースでは、早い時期から肝機能障害を認めていました。

この人が劇症化してしまった原因として、防風通聖散の副作用が出ているにも関わらず使用を止めず、さらに他の薬を併用したことが考えられます。

 

また、実例二人目の女性のケースでは、およそ服用を始めてから2ヶ月後に副作用が出ています。

この女性の場合は防風通聖散の材料に使われている生薬の成分が体質に合わなかったことが原因です。

 

いずれのケースも防風通聖散を飲み始めてから数ヶ月後に肝機能異常が出ています。

体質に合わなかった場合や他の薬との飲み合わせによって症状が劇症化し、入院が必要になるケースも確かにあるようです。

 

しかし、入院に至るほどの悪化はごく稀だと考えられています。

仮に異常が出た場合はその時点で検査を受けて、すぐに正しい治療を開始すれば症状も回復するでしょう。

 

ただし、防風通聖散を飲んで副作用が出なくても、数ヶ月後に異常が出てくることも少なくありません。

違和感があるときはすぐに医療機関を受診し、医師に防風通聖散を服用していることを伝えて検査を受けてください。

 

自己判断で飲み続けて体調が悪くなった場合は、自己責任になるので注意しましょう。

注意するのは肝臓だけじゃない！防風通聖散が合わない人・向かない人は？

 

ここからは、防風通聖散の服用が向いていない人についてご紹介していきます。

結論から言うと、以下に当てはまる人は服用を避けてください。

 

 

ということで、ぞれぞれ詳しくみていきましょう！

 

妊娠中・妊活中の方

 

防風通聖散は、基本的に妊娠中の女性や妊娠を希望している妊活中の女性にはおすすめできません。

なぜなら、主に大黄（ダイオウ）や芒硝（ボウショウ）などの生薬の作用によって、子宮収縮などの影響が考えられるからです。

 

妊娠中は胎児へ影響する可能性があるため使用しない方がいいでしょう。

また妊活中の女性、授乳中の女性も使用を控えた方がいいと言われています。

 

出産後は体がまだ本調子ではないため、かかりつけ医などに相談しながら慎重に服用した方が安心です。

妊娠中は体重増加や便秘に悩む女性も多いようですが、たとえ副作用の少ない漢方薬と言ってもリスクがあることは覚えておいてくださいね。

※参考：公益社団法人 福岡県薬剤師会

複数種類の漢方薬を服用している方

 

防風通聖散は、他に複数の種類の漢方薬を服薬している人にもおすすめできません。

これは生薬の効果や効能が重なってしまうことにより、通常よりも強く体への症状が出てしまう可能性があるためです。

 

漢方薬は特に同じような成分が入っているものは2種類以上の飲み合わせには注意が必要です。

このような場合は服用を開始する前に、必ず漢方に詳しい医師や薬剤師、商品の販売メーカーなどに問い合わせてください。

 

複数の漢方薬を使ったからといって効果が倍増するわけではありませんし、体には負担をかけてしまうだけの場合もあります。

思わぬ健康被害を防止するためには、複数の漢方薬の飲み合わせには十分注意してください。

 

複数の漢方薬を同時に服用してしまうと、それぞれの漢方薬に含まれる生薬のバランスが乱れ、適切な効果を発揮することができない場合があります。相反する効果を持つ漢方薬を併用してしまうと、それぞれのよい効果が得られない場合もあります。

引用：クラシエ

 

漢方薬以外の薬を複数種類服用している方

 

さらに漢方薬以外にも、持病などの薬を飲んでいる方も気をつけなくてはいけません。

防風通聖散は副作用で肝機能障害などを起こしているときに複数の薬を服用したことで、重篤な副作用が起こしてしまうケースもあります。

 

漢方の飲み合わせも注意が必要ですが、漢方と薬の飲み合わせはさらに要注意です。

持病で通院している人や、薬を飲んでいる人は必ず服用前にかかりつけ医に相談するようにしてください。

 

また風邪やその他の症状で医療機関に行く際は、医師や薬剤師に「防風通聖散を飲んでいる」と告げた方がいいでしょう。

過去に重篤な副作用を起こした中には、すでに防風通聖散の服用を中止していたにも関わらず症状が悪化したケースもありました。

 

医療機関を受診した時点で服用を中止している場合も、念のために情報の1つとして伝えることをおすすめいたします。

 

その他防風通聖散の服用が向かない人

 

防風通聖散は基本的に体力があって胃腸が丈夫な「実証」の人に向いています。

虚弱体質で胃腸が繊細な人には向かない漢方薬です。

 

その他にも、以下のタイプに当てはまる人は防風通聖散の使用は控えた方がいいかもしれません。

 

 

防風通聖散は主にお腹周りや内臓の脂肪を減少させる漢方薬です。

そのためもともと痩せていて肥満ではない人はあまり効果を実感できないでしょう。

 

普通体型の人が美容体重やモデル体重を目指す場合などはあまり良くありません。

さらに食が細くて体調が悪い人は体への負担が大きくなるため使用は控えた方がいいでしょう。

 

下痢になりやすい人も症状が悪化する可能性があります。

また乳幼児の服用に関しては、メーカーの商品ごとに服用できる年齢が決まっていますので、使用上の注意をよく確認することが大切です。

 

当然ですが規定の年齢以下の乳幼児には服用させないようにしてください。

なお、ダイエットしたい人は漢方を使うよりも食事制限や運動などで体重を落とした方が安全に痩せることができます。

 

今より10キロ落とす方法については以下の記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください！

→10キロ痩せるために！食事・運動・生活習慣・年代別ポイントを解説

 

防風通聖散の副作用に備えよう！飲む際に注意すべきポイントとは？

 

ここから、防風通聖散を飲む際に気をつけたいポイントについてご紹介していきます。

結論から言うと、以下の点に注意してください。

 

 

医療機関から処方された場合は大丈夫ですが、通販やドラッグストアで購入する場合は事前にしっかり確認しておくこと重要です。

ということで、それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう！

 

防風通聖散に関して学び、知識をつける

 

防風通聖散を服用するときは、まずどんな漢方薬なのか勉強して知識をつけることが重要です。

ネット上にはさまざまな情報があふれていますが、個人のSNSサイトの投稿などは主観的な内容が多いので鵜呑みにするのは危険な場合もあります。

 

信頼できるサイトや書籍で情報を集め、副作用についても正しく理解しておかなくてはいけません。

間違っても「SNSで痩せると言っていたから」「友達に教えてもらった」などの理由で服用を決めないように注意しましょう。

 

治療中の病気がある場合は必ず医師に相談する

 

持病があって治療中の病気がある場合も、自己判断で防風通聖散を服用するのは危険です。

必ずかかりつけ医に相談し、安全を確認できてから服用することが大切になります。

 

不安がある場合は、できれば医師に相談して処方してもらうと安心ですね。

持病の経過を観察しながら他の薬との飲み合わせも管理してもらうことが可能です。

 

医師によっては漢方の知識がないことを理由に処方を断られる場合もありますが、一度相談してみてはいかがでしょうか。

治療中の病気がある方は、その症状の悪化などのリスクがありますので、決して自己判断で服用しないようにしてください。

 

市販薬や漢方薬を飲んでいる場合も専門知識のある人に相談する

 

持病がなくても市販薬や他の漢方薬を飲んでいる人もいるでしょう。

このような場合もできるだけ専門的な知識のある薬剤師などに相談するのがおすすめです。

 

防風通聖散は薬や他の漢方との飲み合わせによって副作用が出てしまうケースもありますので、あらかじめ問題がないか確認しておいた方が安心して服用できます。

薬も漢方も飲み合わせに関しては非常に複雑な知識が必要です。

 

服用方法を必ず守る

 

また防風通聖散を使うときは服用方法を必ず守るようにしてください。

防風通聖散はメーカーごとにいろんな商品が販売されていますが、飲む目安の量や服用できる年齢などはさまざまです。

 

最初にしっかり説明書を読み、正しく服用することが副作用のリスクなどの予防に繋がります。

特に注意したいのはダイエット目的などで防風通聖散を飲む場合です。

 

1日の規定量を超えてたくさん飲んでしまう人もいるようですが、このような服用方法はおすすめできません。

また複数のメーカーの防風通聖散を同時に使うのもやめた方がいいでしょう。

 

商品は違っても配合されている成分が似ていると過剰摂取になってしまいます。

防風通聖散を効果的に使いたいときは、服用方法をきちんと守ることが大切です。

 

少しでも調子が悪いと感じたらすぐ服用を辞める

 

防風通聖散を飲み始めたときは、体調が悪化していないかよく確認しておくことも大切です。

そして少しでも調子が悪いと感じたら、すぐに服用を中止してください。

 

防風通聖散は体質や体調の変化などで予想外の副作用が出てしまうこともあります。

先ほどお話したように、副作用は風邪に似た症状から重篤なものまでさまざまです。

 

最初は軽い症状でも飲み続けていると悪化してくることもあり、決してそのまま放置しておくのは良くありません。

軽い下痢や頭痛などの症状は、通常であれば服用を中止すると大抵すぐに治まります。

 

しばらく様子を見ても症状が良くならないときは、肝機能障害や間質性肺炎なども考慮して医療機関を受診するようにしてください。

他の漢方薬を飲んで問題なかったとしても、体質や体調変化によって副作用が発生する可能性はあります。

 

「防風通聖散×ダイエット成功」に関する質問！飲み続ける前にチェック

 

ここでは、防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）でのダイエットに関する、よくある質問とその答えを紹介しています。

 

 

ぜひ、防風通聖散をダイエットのために服用する際の参考にしてみてください。

 

医師処方ではなく市販のものを飲んでも効果があるのか？

 

防風通聖散は、市販のものを飲んでも効果は期待できるでしょう。

ただし、医師処方のものよりも効き方が緩やかになる傾向があります。

 

というのも、市販のものは不特定多数の人に服用されるため、成分量を抑えて副作用を起こりにくくしているためです。

たとえば、多くの市販のものの成分量は、医師処方のものの50〜80％になっています。

 

ただし、市販のものでも満量処方と記されている製品は、成分量が医師処方のものと同じです。

つまり、満量処方の場合は医師処方のものと同じ効果が期待できます。

 

満量処方とは、「日本薬局方」または「一般用漢方製剤製造販売承認基準」に載っている分量の最大量を使って作られた市販の漢方薬のことです。
満量処方は、基本的に医療用漢方薬と同じ分量になることが多いです。
つまり病院で使われている漢方薬とほぼ同じ効果の漢方薬を市販でも手に入れることができるという事です。

引用： 満量処方とは | ミヂカナ薬局｜漢方相談・薬膳食材販売

 

そのため、防風通聖散が体質に合う人なら、満量処方の製品を選ぶのもよいでしょう。

通常、満量処方で市販されている製品は、多くの販売実績と適用例を持っている必要があります。

 

つまり、満量処方で市販されているということは、問題が少なく信頼性が高いということになるのです。

ただし、実績があってもあえて満量処方を避けている製品もあるため、成分量が少ないイコール信頼性が低いとはいえません。

 

防風通聖散を飲んでいるだけで痩せられるのか？

 

結論からいうと、防風通聖散を飲んでいるだけでは、痩せる効果はあまり期待できないでしょう。

なぜなら、防風通聖散の目的はダイエットではなく、あくまでも痩せやすい体質に改善することにあるからです。

 

つまり、防風通聖散は間接的にダイエットをサポートする漢方薬といえます。

そのため、服用と並行して食事を改善したり運動を習慣化したりして、防風通聖散の効果を高めることが必要です。

 

たとえば、食事なら糖質や脂質が少なく、タンパク質やビタミン、ミネラルの多い食品に変えていきます。

運動なら、消費カロリーを高める有酸素運動や、腸を刺激するエクササイズなどを習慣づけることが必要です。

 

要するに、防風通聖散を飲んでいるからといって、運動をせずにカロリーの高い食事をとり続けるとやせる効果は期待できません。

 

防風通聖散を服用して下痢になるのは副作用か？好転反応か？

 

防風通聖散には、腸を刺激して排便を促す作用があるため、体質に合っているなら好転反応と考えて問題ないでしょう。

しかし、体質に合っていない場合の下痢は、防風通聖散による副作用の可能性が高いといえます。

 

放っておくと腸間膜静脈硬化症のような深刻な症状になることがあるため、非常に危険です。

ちなみに、防風通聖散が体質に合っているかいないかは、1カ月ほど服用を続けることで判断できます。

 

もし1カ月ほど使用して下痢が治まるようなら、体質に合っているので好転反応と考えて問題はありません。

ただし、同じように様子を見ても下痢が治まらないなら、体質に合っていないため服用を中止し、医師に相談しましょう。

 

防風通聖散は効果を感じるまで飲み続けてもいいのか？

 

結論からいえば、防風通聖散を効果を感じるまで飲み続けるのは推奨できません。

なぜなら、体質に合わない場合は危険な副作用が出る場合が多いからです。

 

そのため、まずは1カ月ほどを目安にして服用しましょう。

1カ月ほど服用してみて痩せる効果を感じるようなら、飲み続けても問題はないといえます。

 

しかし、1カ月ほど服用しても効果を感じないなら、体質に合わず副作用が発症する可能性が高いといえるのです。

その場合は、一旦服用を中止して医師に相談することが推奨されます。

 

妊娠・授乳中の女性は服用することができるのか？

 

妊娠・授乳中の女性は、防風通聖散の服用を避けましょう。

なぜなら、防風通聖散に含まれる生薬の影響で、妊婦の場合は流産や早産のリスクが高まるからです。

 

それに、授乳中の場合は母乳を通して乳児に影響を与える可能性が高く、下痢などの症状を引き起こします。

原因は、おもに防風通聖散に含まれる大黄（ダイオウ）と芒硝（ボウショウ）によるものです。

 

大黄は、子宮を収縮させたり骨盤内臓器を充血させたりするうえ、乳児の消化器官に過剰に影響を与えます。

そして、芒硝も子宮を収縮させる作用があるのです。

 

どうしても妊娠中や授乳中に防風通聖散を服用したい場合は、事前に医師に相談してみましょう。

 

防風通聖散を飲み続ける時にやること！ダイエットを成功させて痩せる方法

 

ここでは、防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）を飲み続けながら効果的に痩せる方法を取り上げていきます。

 

 

防風通聖散は、あくまでも間接的にダイエットをサポートする漢方薬であることを知っておくことが大切です。

 

つまり、防風通聖散の効果をより高めるには、日常の生活習慣を改善する必要があります。

では、防風通聖散を飲み続けながら効果的に痩せる方法を、詳しく見ていきましょう。

 

食事内容を見直し食生活を改善する

 

食事内容を見直すのは、防風通聖散で効果的に痩せるために大切といえます。

なぜなら、防風通聖散を飲んでいても、太りやすいものを食べていると痩せる効果は期待できないからです。

 

そのため、防風通聖散で効果的にやせるには、脂肪を燃焼させやすい食事をとりながら飲むのが基本とされています。

一方、エネルギー代謝に必要なビタミンやミネラルが不足していると、脂肪が効率よく燃えずに蓄積されがちです。

 

そのため、ビタミンやミネラルを豊富に含む食品をとる必要もあるのです。

ほかには、腸での脂質の吸収を抑え、便通を整える働きが期待できる食物繊維も選ぶようにしましょう。

 

また、食生活の改善も、防風通聖散を飲み続けながら効果的に痩せるためには大切です。

具体的には、おもに以下の点を意識して食生活を改善していきます。

 

 

以上の食生活の改善点は、痩せようと考えた場合には誰もが当然のこととして納得できるでしょう。

ではここで、食事内容を見直す参考として、積極的にとるべき食品と避けるべき食品の例を記しておきます。

 

 

 

有酸素・水泳など脂肪が燃えやすい運動を取り入れる

 

有酸素運動や水泳など、脂肪が燃えやすい運動を取り入れるのは、防風通聖散で効果的に痩せるために大切といえます。

なぜなら、有酸素運動や水泳などで適度に体を動かすと、防風通聖散の脂肪を燃焼する効果が高まるからです。

 

防風通聖散は、たしかに脂肪の燃焼を促しますが、ただ飲むだけでは効果が薄いとされています。

つまり、適度に身体を動かして、消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにする必要があるのです。

 

たとえば有酸素運動なら、ウォーキングやジョキング、サイクリングなどがよいでしょう。

これらの運動は、長時間継続することで脂肪をエネルギーとして燃焼させ、カロリー量を効果的に消費できるのです。

 

そのうえ、筋肉への負荷が比較的軽くて済むので、体に必要以上の負担をかけずに済みます。

もし外に出ることができないなら、踏み台昇降やもも上げ運動、またはウォーキングマシンなどが効果的です。

 

また、水泳も厳密には有酸素運動の1つといえます。

そのうえ、地上の有酸素運動の約2倍のカロリーを消費するとされているため、脂肪の燃焼効果がより期待できるのです。

 

たとえ泳ぎが苦手でも、プールの中を20分以上ウォーキングすれば、十分なダイエット効果を期待できます。

もしもプールを利用できる環境であるなら、ぜひ、水泳による有酸素運動がおすすめです。

 

ストレッチなど便秘解消に効果的なエクササイズをする

 

ストレッチなど、便秘解消に効果的なエクササイズをすることも、防風通聖散で効果的に痩せるために大切といえます。

というのも、エクササイズをすることで腸が刺激され、防風通聖散の効果が出やすくなるからです。

 

以下に、便秘解消に効果的なエクササイズをいくつか紹介します。

 

■お腹をひねって腸を刺激するエクササイズ

 

このエクササイズは、腸を刺激して便通を促す効果があります。

まずは、仕事の合間にイスに座ったままする方法です。

 

この動作を何度か繰り返します。

 

■朝起きた時や就寝時に、布団の上でできるエクササイズ

 

続いて、布団の上で気軽にできるエクササイズをご紹介します。

 

この動作を何度か繰り返します。

 

■腸内のガスを出す効果のあるエクササイズ

 

このエクササイズは、腸内に溜まったガスを排出してお腹をスッキリさせ、便秘を改善する効果があります。

 

この動作を何度か繰り返してください。

 

■便を押し出す筋肉を鍛えるエクササイズ（腹筋下部、骨盤底筋など）

 

このエクササイズは弁を押し出す筋肉を鍛えるため、排便時に効果を感じることができます。

 

この動作を何度か繰り返します。

 

このように、ストレッチなどのエクササイズも、防風通聖散を飲みながら効果的に痩せるには効果的です。

ただし、あまり無理はせずに、痛みや疲労感を感じない範囲で行いましょう。

防風通聖散の効果的な選び方！飲み続けるためには何を基準に選ぶ？

 

ここでは、痩せたい場合は何を基準に防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）を選ぶのがよいのかを取り上げていきます。

 

 

では、どのような基準があるのか詳しく見ていきましょう。

 

満量処方など配合成分の量で選ぶ

 

痩せたい場合には、まずは防風通聖散に含まれる生薬の配合成分の量を基準に選びましょう。

というのも、市販されている防風通聖散は、配合成分の量によって、痩せる効果が違ってくるためです。

 

配合される成分量には、「満量処方」と「1/2処方」、それに「3/5処方」などがあり、製品に明記されています。

そして、配合成分の量は、おもに副作用の発症するリスクを考慮して変えているとされているのです。

 

その中でも、「満量処方」は医師が処方する防風通聖散と同じ量の成分が配合されています。

そのため、体質が合っていて副作用の発症するリスクの低い人なら、比較的早くやせる成果を実感できるのです。

 

「1/2処方」や「3/5処方」は緩やかに効果が発揮されるため、症状の変化を観察しながら服用できるメリットがあります。

このメリットは、副作用を発症するリスクのある人や、幼い子が服用する場合にとても有効です。

 

以上のように、配合成分の量の違いが、痩せるために防風通聖散を選ぶ際の基準の1つとなります。

 

錠剤や粉など自身が飲みやすい形状で選ぶ

 

防風通聖散は、錠剤や粉末など自身が飲みやすい形状を基準にして選ぶ方法もあります。

というのも、飲みやすい形状の製品を選ぶことで、服用を続けやすくなるからです。

 

防風通聖散は、長期に服用を続けることで効果が高まるため、続けやすいことは選ぶ際の大切な基準になります。

防風通聖散の製品の形状は、おもに錠剤・顆粒・粉末の3タイプです。

 

錠剤や顆粒タイプは、漢方薬特有の苦味や匂いが苦手な人が飲みやすいようにつくられています。

特に錠剤タイプには、より苦味や匂いを抑えるためにフィルムコーティングを施した製品もあるのです。

 

顆粒タイプは、錠剤では大きくて飲みにくいという人に向いています。

一方、粉末タイプは、錠剤や顆粒に比べて苦味や匂いがきついと感じる人が多いでしょう。

 

しかし、粉末タイプは溶けやすくて素早く体に吸収されるため、早期に効果を実感したい人にはとても向いているのです。

以上のように、自身が飲みやすくて続けやすい形状という観点も、防風通聖散を選ぶ基準の1つといえます。

 

計画的に飲み続けられる価格・コスパで選ぶ

 

防風通聖散は、計画的に飲み続けられる価格やコスパで選ぶのも、非常に大切な基準となります。

なぜなら、防風通聖散は効果がでるのに時間がかかるため、長く買い続ける必要があるからです。

 

そのため、価格が高かったりコスパが悪かったりすると、費用がかかって買い続けるのが難しくなる場合があります。

ただし、価格が高くても、コスパがよければ選ぶ価値はあるといえるのです。

 

製品によるコスパの良し悪しは、1日にかかるコストを比較するとわかりやすいでしょう。

また、製品によっては定期的に送られてくるコースを選べるものもあります。

 

定期的に送られてくるコースのある製品を選ぶメリットは、おもに以下の3つです。

 

 

以上のように、製品の価格やコスパも、防風通聖散を選ぶ基準の1つとなります。

 

自分で選ぶのが難しい場合は医師に処方してもらう

 

防風通聖散を服用したくても、自分で選ぶのが難しいなら医師に処方してもらうのがよい方法でしょう。

なぜなら、防風通聖散は、服用する人の体質によって効果が大きく左右されるためです。

 

そのため、無理に自分で選ぶといつまでも効果が出なかったり、副作用に悩まされたりすることがあります。

その点、医師に処方してもらえば痩せるのに適切な成分量を処方してもらえ、副作用が起きても対処してもらえるのです。

 

そのうえ、肥満が疾患によるものだと診断されれば、保険が適用されて自己負担額を軽くできる場合もあります。

このように、防風通聖散を医師に処方してもらうのには、いくつものメリットがあるのです。

 

ただし、通常の場合、防風通聖散は医師が診断して必要と判断された場合にのみ処方されます。

つまり、防風通聖散が処方されない場合もあるので注意が必要です。

 

そのため、防風通聖散を処方してもらいたい場合は、診察の時にはっきりとその旨を伝えるようにしましょう。

防風通聖散の効果が期待できるおすすめ8選！自分に合うものを飲み続ける

 

ここでは市販でおすすめの防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）8選をご紹介します。

 

 

特に、成分の配合量や薬の形状、それに1日にかかるコストなどに注目すると、製品を選びやすいでしょう。

では、厳選された8製品を詳しく見ていきましょう。

 

小林製薬「ナイシトールZa」

「ナイシトールＺa」の特徴は、低温による濃縮製法で有効成分を抽出し、熱による生薬の成分損失を抑えていることです。

 

 

ナイシトールＺaがおすすめな点は、成分配合量が満量処方であることと、飲みやすい錠剤タイプであることです。

つまり、「ナイシトールＺa」は効果と飲みやすさに重点を置いている製品といえます。

 

ロート製薬「新・ロート防風通聖散錠満量」

「新・ロート防風通聖散錠満量」の特徴は、ロート製薬の製品の中で最大の有効成分量を誇っていることです。

 

 

新・ロート防風通聖散錠満量は、特許を取得している技術でエキスを抽出し、添加物を極力使わずに製品化しています。

また、錠剤化することで飲みやすさも工夫しているのです。

 

つまり、「新・ロート防風通聖散錠満量」は、効果を高め、飲みやすくすることにこだわった製品といえます。

 

ジェイフロンティア「生漢煎 防風通聖散」

「生漢煎 防風通聖散」の特徴は、独自の製剤技術によって極力添加物の量を少なくし、原生薬を凝縮していることです。

 

 

「生漢煎 防風通聖散」は、ジェイフロンティアの直販サイトか通販サイトのみで販売されています。

また、定期コースもあり、単品で買う場合に比べてかなり安いコストで続けることが可能です。

 

つまり、「生漢煎 防風通聖散」は、効果と続けやすさに重点をおいた製品といえます。

 

ツムラ「ツムラ漢方 防風通聖散エキス顆粒」

「ツムラ漢方 防風通聖散エキス顆粒」は、防風通聖散には珍しく、2歳児から服用できることが大きな特徴です。

 

 

「ツムラ漢方 防風通聖散エキス顆粒」は、苦味や匂いを抑えながら、子供でも飲みやすい顆粒を採用しています。

つまり、子供から大人まで安心して服用できることが、「ツムラ漢方 防風通聖散エキス顆粒」の強みといえるでしょう。

 

また、こちらの記事では、「ツムラ漢方 防風通聖散エキス顆粒」を使った人の口コミなどを交えて、もっと詳しくご紹介しています。

ぜひ参考にしてみてくださいね！

→防風通聖散『ツムラ漢方62』の痩せる口コミや効果！処方してもらうには？

 

クラシエ「漢方防風通聖散料エキスFC錠」

「漢方防風通聖散料エキスFC錠」は、クラシエが赤の錠剤シリーズとして商品化している製品の1つです。

 

 

「漢方防風通聖散料エキスFC錠」は、成分配合量が1/2処方と、ほかの製品よりも少なくなっています。

そのため、体への影響が気になる人も、様子を見ながら安心して服用できるのが優れている点といえるでしょう。

 

クラシエ薬品「コッコアポEX錠」

「コッコアポEX錠」は、フィルムコーティングを施して飲みやすさを高めているのが特徴です。

 

 

「コッコアポEX錠」も満量処方を採用せずに、様子をみながら安心して服用できるようになっています。

そのうえ、フィルムコーティングで飲みやすさにこだわっているのも優れている点といえるでしょう。

 

北日本製薬「防風通聖散料エキス錠 至聖」

「防風通聖散料エキス錠 至聖」の特徴は、満量処方であるにも関わらず、5歳児から服用できることです。

また、公式サイトに価格が記載されていないため、Amazonでの販売価格を参考にしています。

 

 

「防風通聖散料エキス錠 至聖」は、錠剤タイプを採用して苦味や匂いを抑え、子供にも飲みやすくしています。

 

また、満量処方のため、早い効き目を期待できるのも優れている点といえるでしょう。

 

ハーバルアイ「EGライフ」

「EGライフ」は、セラピア薬局を運営している漢方生薬研究所によって開発された製品です。

厚生労働省が定めたGMP認定工場で生産され、製造工程の品質と安全性を保証しています。

 

また、持ち運びやすいパッケージになっていることや、定期コースがあるのが特徴です。

 

 

定期便コースの場合、ダイエットを成功させるために漢方生薬研究所の専用スタッフによるサポートが受けられます。

この、ほかには見られない本気度の高いダイエットのサポート体制が、「EGライフ」の優れている点でしょう。

 

まとめ

 

今回は、防風通聖散を飲み続けると本当に痩せるのかどうかを取り上げてきました。

 

 

結論をいうと、防風通聖散は、体質に合う人なら大きなダイエット効果を期待できる漢方薬です。

 

また、今回は防風通聖散を服用する際の危険性についても取り上げています。

なぜなら、体質に合わない人が飲むと、深刻な副作用を発症する場合があるからです。

 

そのため、防風通聖散の合う人・合わない人の特徴や正しい飲み方も、詳しく紹介しました。

ほかには、防風通聖散の特性を生かし、生活習慣の改善を併用した効果的なダイエット方法も取り上げています。

 

このことにより、防風通聖散の服用による大きなダイエット効果を期待できるでしょう。

そのほかに、防風通聖散によくある質問や、選ぶ基準、そしておすすめの製品も紹介しています。

 

この記事を参考に防風通聖散をよく理解して、効果的なダイエットを実践していきましょう。