腹部超音波・内視鏡検査

日本人は2人に1人ががんに罹患します。特に消化器(お腹)のがんに罹患するする人は多く、がん死亡数では2~5位が消化器のがんです。
罹患数1位の大腸がん、罹患数3位の胃がん内視鏡検査で診断します。いずれも早期に発見できれば治癒可能ですが、無症状の状態での検診か症状が出て早めに検査を受けなければ早期発見はできません。
膵臓・肝臓・胆のうなどにはまず超音波検査を行います。

1位 2位 3位 4位 5位
がん羅患数(2019年) 大腸 乳房 前立腺
がん死亡数(2020年) 大腸 膵臓 肝臓


腹部超音波検査

・ 腹部超音波検査とは

超音波を使って肝臓、膵臓、腎臓、胆のう、脾臓といった臓器の状態を確認できます。レントゲンやCTのように放射線被ばくがなく安全性の高い検査で、痛みや不快感などもないので、腹痛がある時でも負担なく行えます。超音波は骨や空気を透過できないため、検査に不向きな部位もありますが、検査が有効な部位であれば短時間に詳細な情報を得られます。

・どんなときに検査を受けるか

腹痛などの自覚症状がある時や血液検査で肝障害がみられた場合に行います。また、慢性肝炎や胆のう結石・ポリープの経過観察として、定期的に検査を行うこともあります。

・どんな病気を発見できるか

肝疾患: 肝硬変、脂肪肝、血管腫、肝臓がん
胆道疾患:胆のう・総胆管結石、胆嚢炎 、胆のうがん
膵疾患: 急性・慢性膵炎、膵のう胞、膵石症、膵がん
消化管: 急性虫垂炎、イレウス、腹水、大腸憩室炎

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内視鏡検査

当院の消化管内視鏡の特徴

 ・2万件以上の検査経験を持つ消化器内視鏡学会専門医による検査
 ・専門病院と同等の高精度な内視鏡機器
 ・極細径スコープによる経鼻胃内視鏡
 ・祝日検査が可能、胃・大腸内視鏡同日検査が可能
 ・大腸ポリープ日帰り切除
 ・軽い鎮静剤を投与しての検査も可能

 ※福住内科クリニック琴似駅前内科クリニックにて年間355日間内視鏡検査をしています。
 ※355日診療のページをご参照下さい。


上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

食道・胃・十二指腸を観察し、潰瘍、炎症、ポリープ、がんなどが診断できます。胃の痛み・食欲不振など症状が続いている方、検診のバリウム検査で異常を指摘された方などは内視鏡検査が必要です。特に症状がなくても、一度も受けたことがない方は内視鏡を受け、胃がんの原因であるピロリ菌の有無を確認することをお勧めします。
また、ピロリ菌を持っていた方は除菌後でも胃がん発症のリスクが高く、年1回の内視鏡をお勧めしています。

ピロリ菌専門外来を毎日行っています。
ピロリ菌の最新情報のページも御覧下さい

・ 鼻からの苦痛の少ない検査(経鼻内視鏡)

口からの内視鏡は、舌の根元が押されることによって『おえっ』となる吐き気(咽頭反射)が起こります。鼻から入れる場合は舌の根元を押さないので、ほとんど咽頭反射を起こさずに検査を受けることができます。
また、検査中に医師と会話することも可能です。

当院で使用している極細径内視鏡は直径5.9mmであり、8~9mm程度ある通常径内視鏡と比べると、検査時の苦痛は軽減します。また、以前は細くなった分画質が落ちるという面がありましたが、現在は観察に十分な高画質の検査が可能になっています。

※口から希望の方や、鼻腔が狭く鼻から挿入できない方(5%程度)は極細径内視鏡による口からの内視鏡も行えます。
※嘔吐反射が強い人など希望があれば点滴で鎮静剤を投与し、うとうとしている間に検査を行うことも可能です。

・高性能な内視鏡システム

富士フイルム社の先進技術を搭載した内視鏡システムを導入しております。(LASEREO 7000
粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する機能「BLI」や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI」などにより、正確に病変を拾い上げ精度の高い検査が可能です。

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大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

便に血液が混じっていた」、「下痢が続いている」、「便秘が悪化してきた」などの症状がある場合や、検診で便潜血陽性であった場合などが検査の対象になります。特に症状がなくても40歳を超えたら一度内視鏡を受けることをお勧めします。糖尿病のある方や大腸がんに罹患した親族がいる方はリスクが高いので特にお勧めします。
若い人に血の混じった便が出た場合は、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の可能性もありますので、年齢に関係なく症状が続く方には大腸内視鏡検査が必要です。

参考情報
大腸がん検診
2020年9月2日道新夕刊いきいきゼミナールに掲載されました。

著 福住内科クリニック院長 佐藤康裕

参考情報
大腸がん検診、血便検査だけで大丈夫?
2010年3月1日道新夕刊健康アドバイスに掲載されました。

著 医療法人社団慈昂会理事長 田中浩

・苦痛の少ない検査

「大腸カメラは苦しそう」というイメージを持っている方が多く、また「以前受けたけれどとても辛かった」という方もいると思います。当院では2万件以上の検査経験を持つ消化器内視鏡学会専門医の技術に加え、検査中の腹部のはりを抑える炭酸ガス送気装置(GW-100)や軽い鎮静剤の点滴などを用いて苦痛の少ない検査を行っています。当院で使用している細径拡大スコープEC-L600ZP7は硬度調整機能、高追従挿入部、カーブトラッキング技術により、操作性が向上し患者さんの負担を軽減させることができます。

・精度の高い検査

高精度な内視鏡検査機器・富士フィルム社製LASEREO 7000を使用しています。特殊なレーザー光を照射し、LCI観察により大腸表面のわずかな色調の差を強調して病変を拾い上げ、病変の発見と同時に粘膜の表面を最大145倍まで拡大しBLI観察により細やかな診断を行っております。

また福住内科では2021年からAI技術を用いた内視鏡画像診断支援システム「CAD EYE」を導入しさらに精度を高めています。
CAD EYE」の1つ目の機能『検出支援』は病変が疑われる箇所を見つけ出し、枠で囲って画面に表示し検出音を鳴らして医師に知らせます。大腸には平坦な病変や微小な病変など見つけにくい病変もあり、AIとのダブルチェックで精度を高めます。

2つ目の機能『鑑別支援』ではポリープについて「がんにならない非腫瘍性病変」と「治療が必要な腫瘍性病変」のいずれであるかを鑑別し画面に表示します。大腸ポリープはすべて切除が必要なわけではなく、正確に判断し過不足ない治療が重要です。AIの精度は専門医のレベルに達していると言われています。

最終判断はもちろん医師が行い、AIをアシスタントとして用いることで精度の高い検査を行っています。

参考情報
AI(人口知能)技術を用いた内視鏡検査
2022年6月15日道新夕刊いきいきゼミナールに掲載されました。

著 福住内科クリニック院長 佐藤康裕

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日帰りポリープ切除

大腸がんの多くは腺腫という良性のポリープからから発生しますので、ポリープを切除することで大腸がんを予防することができます。
検査中に発見された大腸ポリープは、その場で切除する日帰り手術を行なっています。日帰り手術は入院の必要なく、その日のうちに帰宅できて、経済的にも、時間的にも、気持ち的にも負担が少なくなります。ポリープのタイプによって切除方法は変わりますが、ほとんどの場合切除は5分程度で、痛みや不快感はありません。
大きな病変など入院が必要な場合は連携病院にご紹介しますが、95%以上の病変は当院で日帰り手術を行っています。

文責 佐藤康裕(福住内科クリニック院長)

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